ボトルの状態
古いボトルは、それがどのように生きてきたかを物語ります。読み方を覚えるのは数分で済み、一度わかれば、この世界はずっと謎めいたものではなくなります。このページでは、私たちが何を見るのか、それぞれの用語が何を意味するのか、何をお断りするのか、そしてどんな評価にも正直に言って限界があるのはどこなのかを説明します。
どれも業界の秘密ではありません。有能な販売業者なら誰でも同じ点を確認しています。それでもここに書き出すのは、ご自身では確かめられない品物に大切なお金を使っていただく以上、私たちがお客様に代わって何を見たのかを知っていただくのは当然だからです。
液面
液面、業界でいう「アレージ」は、古いボトルで最も役に立つ手がかりです。ワインは数十年をかけて、ごくゆっくりとコルクを通り抜けていきます。どれだけ減ったかで、そのコルクの質と、ボトルが置かれてきた環境について多くのことがわかります。涼しく湿度があり、動かされないセラーならほとんど減りません。暑い屋根裏なら大きく減ります。
液面は、ボトルの形に対してワインがどの位置にあるかで表します。ボルドーのボトルにははっきりした肩(ショルダー)があるので、用語も厳密です。ブルゴーニュやシャンパーニュのボトルはなで肩なので、代わりにコルクの底から何センチ下にあるかで測ります。
- イントゥネック — ワインがネックの内側まで達している状態。30年を超えるものとしては格別で、たいていは一流のコルクと冷涼で安定した保管の証です。1970年代のボトルでは珍しく、1950年代のボトルなら驚くべきことで、一般的にはシャトーでリコルクされたことを意味します。その場合は明示されるべきです。
- トップショルダー — ショルダーの最上部、ネックが始まるところと同じ高さ。20〜40年のボトルとしては標準的で良好です。1960年代以前のものなら、まず望みうる最良の状態と言えます。
- ハイショルダー — ショルダーの最上部より少し下。古いボトルとしては十分に許容範囲で、1950年代や1960年代ならまったく普通です。本当に古いワインの多くはこの位置にあり、欠陥ではありません。ハイショルダーでも健全なボトルはたくさんあります。
- ミッドショルダー — ショルダーの中ほど。望ましい以上に減っています。1940年代や1950年代のボトルなら珍しくはなく、それだけで不合格にはなりませんが、酸化のリスクは現実にあり、価格に反映されるべきです。当店では、ミッドショルダーのボトルは1960年より前のヴィンテージに限って扱い、必ずはっきりそう記載します。
- ミッドショルダー未満 — 販売しません。ラベルが何であれ、年がいつであれ、価格がいくらであれ。
注意点が2つあります。液面は証拠の一つであって、証明ではありません。トップショルダーのボトルでも、30℃の場所でひと夏を過ごしていれば、傷んでいる可能性があります。熱は液面にほとんど跡を残さずに、ワインを煮えたような状態にしてしまうことがあるからです。また、古いボトルは現代のボトルほど正確に充填されていなかったため、最初からわずかに低く詰められた1947年と、その後に同じ量を失った1947年は同じではありません。液面にできないことを補うのが、来歴です。
ラベル
60年を経たボトルのラベルが完璧なら、喜ぶより疑うべきです。
ワインセラーは、あえて湿度を高く保っています。乾いた空気はコルクを縮ませるからです。そして湿気こそ、紙のラベルが苦手とするものです。数十年のあいだに、きちんと保管されたラベルは変色し、シミができ、カビの斑点が出て、縁が波打ち、糊が弱ったところで浮き上がることもあります。それが、正しい保管が紙にもたらす変化です。1955年のボトルに真っ白でパリッとしたラベルが貼られていたら、たいていは乾燥しすぎた場所に置かれていたか、ラベルが貼り替えられているかのどちらかです。
つまり、シミは欠陥ではありません。軽いカビの斑点、縁のすり切れ、小さな破れも同様です。液漏れのシミ、つまりキャップシールの下から垂れた黒っぽい跡は、そのボトルがかつてワインをコルクの外へ押し出すほど温まったことを示します。知っておく価値はありますが、その後ずっと安定しているボトルに古く乾いたシミがあるのはよくあることで、それだけで不合格にはなりません。
私たちが問題視するのは、生産者やヴィンテージを確認できないほど文字が欠けたラベル、時代にそぐわないように見えるラベル(1950年代の書体、紙、印刷方法には独特の特徴があります)、あるいは明らかに一度はがして貼り直されたラベルです。そうしたボトルは出荷しません。
すべてのボトルのラベルを撮影し、その傷み具合をコンディションレポートに記載します。贈り物としてシミが気になりそうなら、ご注文の前にお尋ねください。お届けするものを正確にお見せします。
キャップシールとコルク
キャップシールは、ボトルの口を覆う金属箔や蝋のことです。古いボトルでは主に保護の役目を果たしますが、情報も伝えてくれます。
鉛や錫のキャップシールの腐食やくすみは、普通のことで想定内です。鉛は1990年代初めまで標準的に使われ、目に見えて経年変化するため、1960年代のボトルのくすんであばたのあるキャップシールは、悪い兆候ではなく良い兆候です。コルクが動いたところにできる小さな裂け目も普通のことです。私たちが確認するのは、キャップシールがオリジナルで、手が加えられていないかどうかです。一度切られ、持ち上げられ、押し戻されたキャップシールは、誰かがコルクに手を触れたことを意味し、シャトーによるリコルクの記録がない限り、深刻な疑問符がつきます。継ぎ目、口元の圧着部分、そして刻印が時代に合っているかを確認します。
その下にあるのがコルクです。封を壊さずに見ることはできないため、間接的に評価します。キャップシールの上部をそっと押すと、コルクが浮き上がっているかどうかがわかり、浮いていれば、ボトルがどこかの時点で熱にさらされたことを示唆します。キャップシールに押しつけられるほど浮いたコルクも、ネックの中に落ち込んだコルクも、どちらも不合格です。
コルクには寿命があります。40年、50年を超えると、良いコルクでも弾力を失っていきます。シャトーがリコルクのプログラムを行っているのはそのためで、きちんとした記録のあるシャトーでのリコルク済みボトルが、同じ年齢のオリジナルコルクのボトルより良い状態であることが多いのも、そのためです。リコルクされたボトルについては、いつ、誰が行ったかとあわせて、必ずその旨をお伝えします。それは丁寧に扱われてきた証であり、隠すべきことではありません。
来歴と保管
来歴とは、そのボトルの履歴のことです。誰が所有し、どこで保管されてきたか、そしてそれをどれだけ裏づけられるか。液面ほど目には見えませんが、多くの場合、液面より重要です。
最良なのは、シャトーあるいは長く続く販売業者から途切れなくつながり、それを示す記録があるケースです。その次に良いのは、私たちが知っている個人セラーで、温度、湿度、ボトルが動かされずに寝かされているか、部屋が暗く静かかといった環境を自分たちの目で確かめられるケースです。一年を通して12〜14℃に保たれたセラーは、その後のどんなに丁寧な扱いよりも、ワインのために多くのことをしてくれています。
私たちが慎重に扱うのは、履歴がまったくないボトル、オークションのあいだで何度も持ち主が変わってきたボトル、そして冷蔵設備のないトラックで暑い国を横断したことのあるものです。いずれも自動的にお断りするわけではありませんが、私たちが支払う価格は下がり、その点はコンディションレポートに記載されます。
また、来歴と目の前のボトルそのものを照らし合わせて判断します。記録がしっかりしていて液面が控えめなワインは、たまたま無傷に見える素性不明のボトルより、良い見込みがあります。
無条件でお断りするもの
以下はいずれも、交渉の余地がありません。年齢を問わず、ミッドショルダー未満の液面。キャップシールに手を加えた形跡や、記録のないリコルク。浮き上がった、あるいは落ち込んだコルク。現在進行形の液漏れ(古く乾いたシミではなく、今まさにワインが漏れているもの)。生産者とヴィンテージに照らして正しいと確認できないラベル。少なくとも1つの独立した情報源でヴィンテージを確認できないボトル。そして、どれほど良いワインに聞こえても、私たちが確認していないセラーのボトル。
検品に出向いたボトルのうち、およそ15本に1本は出荷に至りません。ご注文のボトルがそうなった場合は、ただちに全額を返金し、代わりの選択肢をご提案します。その流れはご利用の流れのページでご説明しています。
味を保証できる人がいない理由
ここまでのすべてには、正直に言って限界があります。
液面がトップショルダーであること、キャップシールがオリジナルであること、ラベルが時代に合っていること、そしてボトルがブルゴーニュのセラーで12℃のまま50年を過ごしてきたことは、お伝えできます。どれも本物の情報で、どれも見込みを高めてくれます。しかし、そのどれもワインの味は教えてくれません。味を知る唯一の方法は開けることで、開ければ、お客様が買ったものはそこで終わってしまうからです。
コルクは天然素材で、同じケースの中でもボトルごとに異なります。1960年代から隣り合わせで保管されてきた同じ1961年のロットの2本が、まったく違うこともあります。1本は生きていて、もう1本は平板で茶色くなっている。それは評価の失敗ではありません。多くの人の人生より長いあいだ、樹皮のかけらで封をされてきたワインには、そういうことが起こるのです。
だからこそ私たちは、1990年より前のものをすべて、飲用に適することの保証なしに、コレクション品として販売しています。60年を経たワインが美味しいと約束する販売業者は、経験が浅いか、真実に対していい加減かのどちらかです。
実際には、これは思うほど大きな問題ではありません。生まれ年のボトルを開ける人は、特別な機会を祝っているのであって、ワインに点数をつけているわけではないからです。1日か2日ボトルを立てておき、やさしくデキャンタし、澱を残すように丁寧に注ぎ、あとはありのままを受け取ってください。ときには格別の1本になります。ときには、色あせてやさしくなりながらも、造られた年の香りを今も残す1本になります。どちらも、その夜にふさわしいものです。
特定のボトルについてご質問があれば、info@anno.wineまでご連絡ください。ご決断の前に、写真と詳しいコンディションレポートをお送りします。